今日はバターの香りが良い、本格的なキッシュの生地の作り方を紹介。
タルト生地との違いから、レシピ、作り方まで。
たっぷりの写真で、本よりも丁寧に解説します。
冷凍パイシートも手軽でいいですが、独特のサクサク感はこの生地にしかないです。
コツさえ知っていれば意外と簡単に作れて、冷凍保存も出来るので挑戦してみて下さい。
今回はフードプロセッサーで作りました。
手でつくる方法もありますが、仕上がりはバラつくわ、めんどくさいわで良いことなし。
簡単、早い、汚れない。
フードプロセッサーで作るのがラクチンです。
材料
(18cmタルト型 2台分)
強力粉 150g
薄力粉 150g
塩 3g
無塩バター 130g
卵 1個
冷水 40g
プロが教えるポイント
「シュクレ」と「ブリゼ」の違い
お菓子のタルトにつかう「パート・シュクレ」と、キッシュにつかう「パート・ブリゼ」は似ているようで、実は全然違う生地。
「シュクレ」はクッキーと同じようにバターに卵を練りこんでから、粉を混ぜて作る生地。
水分は卵だけなので生地の弾力はなく、仕上がりもクッキーに近くてもろい。
ホロっと砕ける食感が特徴の生地です。
一方「ブリゼ」は砂みたいに細かくしたバターに、粉をくっつけただけの生地。
完全に混ざり切っていないので、サクサクした食感が特徴の生地です。
シュクレと違って水をいれて作るので、生地の水分が多く、弾力があります。
その分生地がしっかりしていて型崩れしにくいので、液体を入れて焼くキッシュにはもってこいの生地ですね。
サクサク感はバターにあり
砂状のバターに粉をくっつけるような生地ということは、バターが柔らかいとダメ。細かくなりません。
サクサクの食感を出すにはバターを溶かさないことが、なにより重要。
バターを溶かすと粘りが出て、生地が繋がってしまうので、しっとりモソっとした仕上がりになってしまいます。
今回は強力粉と薄力粉を混ぜて、よりサクッと。
強力粉だけだと生地が固くなりすぎて、薄力粉だけだとサクサク感が弱い。
混ぜて作ることで、いいとこどりです。
作り方
強力粉、薄力粉、塩を計量して合わせ、冷蔵庫に入れておく。

バターも1.5cmくらいの角切りにし、冷やしておく。

フードプロセッサーによく冷えた粉類、バターを入れて回す。
急にスイッチを入れると、粉が爆発するので、チョンチョン押しながら回していくこと。

回しすぎるとバターが溶けてボソボソになるので、5秒おきに確認する。

少し黄色くなり始めたくらい。まだバターの塊があって、触るとザラザラ。


塊のバターが一切なくなるまで回す。
黄色味が強くなって、触ってふんわり、サラサラの砂状になるまでは回すこと。


混ぜすぎると生地が湿っぽく、大きな塊になってくるので、その前のサラサラした状態が目安。
ボウルにあける。
このままだと均一には混ざっていないので、手で優しくこすり合わせるように馴染ませる。

やりすぎるとバターが溶けて、ボソボソになってくるので全体をサッと合わせるだけ。
真ん中に穴をあけて、冷蔵庫で少しシメる。

その間に冷えた卵と冷水を合わせて、よく混ぜておく。

バターを溶かさないように、かならずキンキンに冷えた水を使うこと。

生地の真ん中に一度に流し入れる。

ボウルを回しながら、フチから真ん中の方にかぶせるように合わせる。


全体に馴染んだら、今度は揉むようにまとめていく。



このくらいまで来たら、ボウルのフチを使ってひとまとめに。

バターが溶けてくるとテカテカし始めるので、その時は一度冷蔵庫で冷やしてから作業を続けること。


ラップで包んで、半日は冷蔵庫で休ませる。

休ませることで、生地の弾力が落ち着いて伸ばしやすく、焼き縮みしにくくなる。
型へ敷きこみます
生地作りはバターを溶かさないことが重要。
あまり熱くならずに、手早くまとめましょう。
フォンサージュ編は後日!