魚を焼くとき、何でもかんでも魚焼きグリルに入れてないですか?
あそこは手軽に見えて、一歩間違えるとパサパサ焼き魚製造機。まあ、使い方次第でお店レベルのポテンシャルは持っているんですけどね。
魚なんてあっという間に火が入るので、フライパンでソテーやポワレがおすすめです。
材料
魚の切り身 1枚
塩 魚の重量の1%
プロが教えるポイント

塩は焼く20分前に
焼く前に魚に塩を振っておくと、水分が出て焼きやすくなり、身も締まってプリッと弾力が増します。
なにより中に塩気が入ってない魚は不味いので、必ず焼く前に塩をすること。
肉と違って、魚はあっという間に塩が浸透するので、15分~20分くらい常温に置いておけば十分です。
塩は焼く直前派の人は、下から存分にデメリットを知ってきてください、どうぞ。
常に弱火、皮しか焼かない
家で焼くときにやりがちなのが、強火で両面を焼き固めること。
いい色がついたからと何回もひっくり返すと、中まで火が通るころにはパサパサ、モソモソ。
出汁ガラ状態です。
プロは魚の皮目しか焼きません。
焦らず、弱火で放っておくだけで、お店みたいにパリパリ、フワフワの魚が出来ちゃうんですよ。
作り方
今回はタイの切り身で。
スーパーの魚は中骨がついたままだったりするので、あれば骨抜きや毛抜きで抜いておくこと。
厚いところは多め、薄いところは少なめに両面に塩をして、20分おいておく。

ちなみに一番厚いところで、3cm弱くらい。
このくらいの厚さなら、焼くのに10分かからないですね。

20分したら魚の両面の水分をキッチンペーパーで拭き取る。


ここでまず生の魚の弾力を確認。
押すと表面がブニっと潰れ、奥はコリコリした感じ。お刺身でよく知ってる感触。

フライパンにオリーブオイルを少し多めに入れて、中火にかける。
温まったら魚を皮目から入れて、すぐに弱火に。
魚はフライパンに入れた瞬間縮み始めるので、フライ返しや手ですぐに押さえること。

出来るだけ魚がまっすぐになるように、しばらく押さえておく。
火加減は常に弱火。フライパンと魚の間から軽く油が沸いている状態をキープ。

そのまま弱火で触らず放っておく。
これでフライパンにいれて2分。魚の両端と、身の厚いところの皮から1/3が白くなったくらい。

両端の白いところを触ると、生の魚の感触とは違って、プリッと弾き返されるような弾力。
これが火の通った魚の弾力です。
押してもガチガチなのは焼きすぎ。完全に出汁ガラ。


さらに2分後。
ちょっと分かりづらいですが、厚いところの皮から2/3くらいが白くなったところ。
ここまで来たら裏返して、身をサッと焼く。

端の色がちょっと薄いですね。
そんな時はまた裏返して、フライパンの油を拭き取って少し火を強めてあげる。
色付きが薄いところを軽く押さえながら焼くと、あっという間に色付く。


裏返したらまた弱火。30秒も焼いたら十分。

一度キッチンペーパーに取り、身の水分を拭うと尚良しですね。

これでパリパリ、フワフワ、アツアツ。3拍子揃った魚のポワレの完成。
仕上げ

今回はフランスのジェノベーゼソース「ピストゥー」とラタトゥイユで、南仏プロヴァンス風。
パリパリ、フワフワの魚はやっぱり美味しいですね。